■さとうきび畑の唄■
2003/9/28放送/ TBS系












オダギリが演じたのは学徒出陣の兵隊さんの吉岡。
名字だけで、名前もない役か。。と、本当にチョイ役だろうと思って見たけど どうしてどうして、イイ役でした。。。。
時間で言うと本当に少ないかもしれないけど、存在感はかなりあって、満足。

美枝を救い、破壊ばかりの戦争の中、赤ちゃんの誕生をを手伝い、 「無駄死にする事はない」と幸一達の前に塞がって命がけで説得する、、 が、結局自分が撃たれて泥の中で虫けらみたいに死んでしまう姿はかなり切なくて印象的だった。。。
低めの声で訥々と話す声もよかった。
(「〜〜なさい」て丁寧な命令口調にえらくドキドキしたもんです。。) いつものフニャっぷりは無く(笑)、キリっとした動きだったのは軍服の力かな。。?や、凛々しかった。
まあその軍服姿が余りにもスタイルよすぎて日本兵らしくないのは、、御愛嬌て事で。
(まさに少女マンガ体型を露呈しましたなあ)

それにしても。
色々な評価はあるかと思うけども、この時代この時期に、こういうドラマを作るってだけで価値があると思ったです。
戦争ものって、バランスが色々難しいと思う。 史実に忠実と言っても、その歴史だって未だに見方によって色々だしね。
けど、いつも笑顔を忘れない家族が望むささやかな幸せも 問答無用に飲み込んでいく戦争という大きな流れ、の虚しさとか切なさは、痛い程伝わってきたと思うなあ。
見た後に何かが残っていれば、このドラマの価値は充分あったんじゃないかと。
そこから何かそれぞれ考えていく事ができれば。
実は普段辛くて戦争ドラマは敬遠してしまう自分、今回オダギリ出演と言う事で 見たわけだけど、本当に見てよかったなあ、と。
最後迄家族に心配させないように嘘をついて笑顔を絶やさなかったお父さんは 『Life is beautiful』を思い出して、優しい気持ちと切ない気持ちで一杯になったよ。。
で、こういうドラマの柱の一つにオダギリがいたのが嬉しいぞ、と思うわけデス。。

ひとつ欲を言うと。
『風と共に去りぬ』の本を最後まで美枝に持っていて欲しかったかも。。。


で、数少ない登場シーンも、どれも美しかったのが嬉しかった。
光と影の使い方の演出がとても好き。
樹にもたれて座る二人の場面なんて、一枚の絵画のようだったス。。
で、丘から燃える街を見下ろし、不安に襲われた美枝が無意識に吉岡の手を握るシーン。
オダギリの手の大きさが、ドキっとさせるです。
中性的な雰囲気のオダギリ、体型もオダギリだけのバランスでいつも見慣れているせいか 時々、女性と並んだ時にこういう男っぽい部分に改めて気付かされてドキドキします。。

それにしても。散々言われてますけど、あえて(笑)。
あずみの時とは偉い違いの2ショでした。
なのに、何だか妙に似合ってたのがウケたです。


                   10/3/2003 kyomii

  



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