■ 其の二十 第三十二話 『俺は人の事には関心がない。』 ■

いよいよ来ましたねぇ。。 山南さんスペシャル、32、33話。  これはやはり、山南さんを見守っていかねばですよ。。 
(見難いかもしれないけど山南さんの衣装にちなんだアズキ色部分で追いかけてみたよ)
や、勿論ココは斎藤メインのレポのはずなんだけど、、、、何せ出番がネェ。(泣笑)

とか言いつつ、いきなり殴られた土方にまずは大注目。  こんな風に怒りに任せて土方を殴る近藤は初めてかもしれない大事な場面なのに、 気になるのはぶっとぶ程殴られた土方の顔が赤くもなく口の端に血もない事でござんす。  それってやっぱりアレですか、近藤、過去何度も何度も何度も  「トシさまの美しい顔を叩くなんてできないわ(はぁと)」  と、自分の顔を叩いていった女性達を思い出し、 「傷つけちゃいけない!」  と体が拒否反応でも起こしたのでしょか。 ぐわーっと殴りかかって思わず顔前で寸止め、拳の力を 思わず抜いてしまったんじゃ。。。身についてしまった悲しい習性。

土方の暴走に、ついにはっきりした意思を見せた近藤、 おお、やっと局長らしいところを見せてくれるのかしらん、と頼もしく感じたのも束の間、 ”法度を破れば、脱走をすれば切腹!” と言い切る土方に
「総司でもか」 「おれでもか」  って、まぁだそんな事を言うなんて、この期に及んでまだまだ甘い局長。  そのくらいの覚悟で土方は既に走り出している事にいいかげん気付けー、気付いてクダサイ。  鬼になった! と言ったのは雰囲気だけだったのか局長。 『鬼になった!、、ナシよ』 だったか?  土方はアンタのために自分を殺して鬼になってるってのに。


□甲子太郎登場で影がまたうすくなってきたよ山南さん。。。□
ついに伊東大蔵改め伊東甲子太郎が新選組に参加。
がっつり山南さんと知的なキャラ被ってます。 新選組の頭脳の山南さんの立場、さらにピンチっすよ。
しかも皆の目の前で、得意の知識対決で甲子太郎に負けてしまった山南さん。 。。しょっぱい表情。。。
小豆色の羽織が、まるでご老人のようにさえ見えてうらぶれ感が倍増です。。
  お役目御免で定年を待ちつづける窓際状態の山南さん。。。ああ、しょっぱい。
。。。それにしても甲子太郎、話、長ッ! 
気持ちよさげに話続ける甲子太郎の言葉を途中でフェードアウトし、  『つまりこういう事である』@トリビア な感じでひとつお願いしたいほどです。。  丁度ヤッシーも居る事だし、ついでに(?)幕末トリビア対決を山南vs甲子太郎で如何でしょ。 
隊士一同でへぇ〜〜、へぇ〜〜。 

さて。甲子太郎ご挨拶の場にも、その後の西本願寺引越し会議にも、 すっかりいないのがデフォになってる斎藤さん。。
左之助ですらちゃんと出席してるのに、もはや誰も気に留めるものは居りません。
そういう奴だから、で済まされるキャラクターになってます。  会議サボれても許されるなんて羨ましすぎ。(笑)
しかしあんなんでも仮にも三番隊組長。  大丈夫なのか、三番隊。

しかしいよいよ新選組に入り込んできた甲子太郎、美形悪者系な描き方なんだねぇ。。。
新選組の懐に潜入して早々、その内部を推測して土方にまずは軽くジャブ。  図々しいい程スルドイ観察力を見せつけるわけだけど、その 甲子太郎的ウォッチングで斎藤はどう映ったのか、大変気になります。
。。ただの怠け者平隊士にしかみえてないかも。。(笑)

□で、山南さん、くだらないことで喧嘩する統制されてない隊士を見て遠い目中。。□

一方容保公に直接意見するほどに、存在が認められつつある近藤。
佐々木様に後に窘められるような余りにストレートすぎる近藤の意見も、 素直にひとつの考えとして受け取ってくれる容保公、器が大きくていいなぁ。。  それだけ、近藤を認めてるって事なんだろうね。
が、外からの近藤自信の存在は大きくなっても、 ウチに帰ってみれば新選組を操作しきれてないんだよねぇ。 土方に任せっぱなしですわ。

□そうだ、竜馬さんに聞こう!と竜馬を訪ねる山南さん。。□
さて悩みつづける山南さんは、助けを求めるように竜馬のところへ。
ところが、その竜馬も、ほとほと幕府に呆れて、投げやり状態。
「こんな国滅んだらええがじゃ。。。」
どんな事があっても、大きく構えて弱音なんかはかないような竜馬がこれだもんね。
ますますしょっぱくなる、山南さんの顔。。。

□初いじけ山南さん□
嬉しいときも悲しいときも悔しいときも、その瞳は薄く微笑んでいたものだったのに。
近藤が悩んでいるときに、 「もっと悩みなさい、悩むという事は成長してることだ」  なんてアドバイスしていたのに、
今や山南さん本人がすっかり悩みのドツボにはまっちゃってるんだもんなぁ。
近藤さんに着いて行くと決めた時から、きっと些細な悩みや凹みがあっても、 年上だし、土方に弱いところを見せたくないし、、で、 人には相談せず、胸の中、、いや、その容量の多そうな頭の中にしまいこんできたのだろうなぁ、山南さん。
が、今回ばかりは限界のようで。 こんな微笑みの消えた山南さんの顔見ることになるとは。
自分がどうすべきか道をすっかり見失って、呆然と立ち尽くす山南さん。  小豆色の着物がシブさ引き立て、寂しさ倍増。。。
水面に映る、すっかり疲れきった自分の顔を見つめ、、、 こつん、と石を蹴る山南さん。。。。
って、いじけ方まで型どおり!!? 北辰一刀流イジケ型?
ギャフン!と同じくらいに最近見なくなった古き良き、イジケ表現。 や、だからこそ新鮮でございます。
つか。。か、かわいいじゃないすか、山南さん。  全国の山南さんファンのお嬢さん達、こりゃ胸キュンでございましょう。
『山南走り』 に加えて、 『山南イジケ』 も専売特許出したい!みたいな。
しょぼん。こつん。。。。 そんな 『山南からくり人形』 、欲しいぞ。。。

□それでも本当は、土方に認められてるらしい、山南さん。。□
お暇いただきたい、、と土方に申し出るも、却下される山南さん。
それでも総司と土方の前では、精一杯の山南笑顔で振舞う気丈さが健気です。。
響きだけは立派だが、実は相談役的窓際肩書きの 『総長』 と言う役割で新選組の中心メンバーから まるで外すような仕打ちをしておいて、だけど休んじゃいけないって土方、 それじゃあナマゴロシじゃん??  一体そのココロは?
土方にとって、更に苦手且つウザイタイプの甲子太郎が登場、その駒に対抗できるのは 山南駒だ、と慌てて捨て駒から拾って再利用??   。。と言うよりも、 ポロッと出た土方の言葉 「あんたの進むべき道は俺が知ってる」 を信じて考えてみると。
たとえば、RPGふうに。
   ”頭脳明晰で剣もたつ”という、かなりハイレベルの駒「やまなみ」、Lv80以上。
   が、扱う自分、まだLv50程度。 そうすると、使いこなせないわ、言う事聞いてくれないわ。
   まずはコツコツと自分のレベルアップ、パーティ(新選組)のレベルアップ。
   で、いつか必ず使いこなしてみせる、と思っているあこがれの駒。。。
もうね、やっとレベル上げて、レベル高いモンスターが言うこと聞いてくれるようになった時の 嬉しさったら、、、
ってモンスターじゃないし! 話が余計分かりにくくなってるし!! 。。だめじゃん。
。。まあそんなカンジで、本当は、いつか必ず役に立ってもらうつもりではいたのかも。。。 
組織を大きくして行く為には、感情を排除して、 使える能力はモノとして冷静に捉えなければならない。。
そんな鬼のお面の下では、年上で頭の良い山南さんを本当は頼りにしたいのかもしれないけどナァ。
「案外山南さんの事買ってるんだ」 と無邪気に聞く総司に対して、
「悪いか」
って、つい、照れ隠しに鼻をこすってはにかんだような顔に、素直な 土方歳三の顔と気持ちが一瞬見えたんだけどネ。。。
しかしそんなの、言ってくれなきゃわかんないよ。 本当は買ってるって、こっそり言われても
当の山南さんは、自分の居場所を失ったと思って、路頭に迷ってるワケで。。。

□いじけ総長、ココロの癒しを求めに、明里の所へ。。。□
が、いらつく気持ちが、彼女に怒鳴るはめに。 山南さんの二度目の怒鳴り声は女の子にむけて、、とは。
山南さんがキレる時って、最初はおだやかな口調なのに、 話している内に気持ちが盛り上がってしまうのか、声がどんどん大きくなっていくもんだから、 怒鳴られた方はビックリしちゃいますよ。。。  そりゃ明里も驚いて泣きそうになりますて。
この二人は本当いい雰囲気。 明里って、小っちゃいブリブリキュート系じゃないけど、 構いたくなるかわいらしさがあるよね。。
こんな天真爛漫な女性と、お硬い山南先生の組み合わせってのが、ずるい技だな、三谷さん(笑)、 それにお二人の息がぴったりで見ててホンワカしてしまうんだなぁ。  と、この二人が愛しくなると、今後の展開が余計に切なくなるわけですな。
何か欲しいものと聞かれて、ただ富士山が見たい、と言った明里に そんなささやかな幸せもいいなぁ、、、、と思ったのかなぁ、山南さん。  命をかけた脱走は、小さい幸せの為なのねん。
帰ってきた近藤に、最後のアドバイスを一言告げる山南さん。。
「回りからはいろんな声が入ってくるかもしれないが、貴方の進む道は貴方自信が決めるべき。」
まるで自分にいいきかせるように。


□いよいよ脱走準備の山南さん。□
左之助と永倉に、隊を抜けることをこっそり告げた山南さん。 二人に頼んだのは、
『左之助と永倉が大喧嘩、その騒ぎの隙をみて脱出しちゃおう大作戦』

が。。。どう見ても、その二人の大喧嘩は、不自然だろう!
左之介はともかく、永倉、そりはコントのネタあわせ? と思えるほどのわざとらしさ。 そんなんで誰も騙されないだろう、 、、、と思ったら馬鹿正直な島田と心配性の源さんがひっかかりやがりましたよー! いいひとだー!
お陰で茶番喧嘩もそれなりの喧嘩に見えてまいりまして、さらに本命土方も食いついて来たですよ。
今がチャンス!と、荷物をまとめる山南さん。 つか、 荷物すくな! 
その程度の荷物なら、昼間でも隙を見てどっかに隠して置けそうな気も。。。
よしこれでオッケーと、いそいそ向きを変えて歩こうとした途端、びくっと立ち止まり固まる山南さん。
みてるーーー!! 斎藤が、じっと見てるよ!!  そうだった、こいつがいたー、っていうか
また美味しい登場の仕方を、ごっつぁんです。
山南さん、心臓が口から飛び出そうな顔してますよ。。。  油断してたなぁ、壁に耳アリ、布団に斎藤あり。
”一部始終見てましたヨ、、、” そんな瞳が暗闇に光っているですよ。
積み重ねた布団によっかかって、瞬きもせずに責めるように見つめる斎藤、、、
いやまて、寝てるかも! ゴクリと生唾を飲み込み、 そんな淡い期待を込めつつ、、そっと聞いてみる山南さん。
「見なかったことにしてくれないか」
と、ひとつ瞬き、思案気に目線が泳いだよ、斎藤。
ああ、、起きてたか、、がっくり、、って、紛らわしい生態だな!

突然ですがムツ●ロウさんに解説をお願いします。
◇ いやー、斎藤一、今回は起きてますねぇ。 斎藤一は、野生の名残で、 良く目を開けたまま眠る習性があるんですねぇ。  今回のように目が光っている場合は起きていると判断していいと思いますよ〜。  そして斎藤一は、布団が大好きなんですねぇ。 特にお日様に干したばかりの積んだ布団なんかがあると、 もうまっしぐらですよ。 そしていかに自分が居心地良く眠れるか、が重要なポイントなんですねぇ。。  ほら、布団が少し、ずれてますでしょう。 あれは、斎藤一が一生懸命、気持ちよい状態にした、 つまり巣のようなものなんですねぇ〜〜。 ◇ 。。。では本編に戻りますデス。

斎藤はちょっとだけ考えて、一言、
「俺は人の事には関心がない。。。。」
が、人の事には関心がないけど、 近藤さんのことには関心があるので、油断大敵!!
そこは斎藤の言葉を信じて頭をさげ去る山南さん。 信じるほか、、ないもんね。
その姿を見送り、再び布団に頭を乗せなおして、何か思案してるような斎藤。
  コレ、近藤さんや土方さんに知らせるべきなんじゃないか。。。
  でも今最高にキモチイイ状態じゃん、俺。
  今世紀最高の出来じゃん、このふとん。
  今動いたら、二度とこのフィット感は再現出来ないに違いない。。
  どうするオレ。。。。どうするかなあ。。。。。御知らせするかなあ。。。。  みたいな。
誰でも経験があるはず。 干した後の布団によっかかり昼寝、ウマイ具合に体が安定した時の、 あの一体感。 布団の中に溶けていくような、恍惚感。。。 撮影中に寝てしまいそうな程、見事な布団具合ですよ。
  うーん、どうしよ。どうしよ。。。。。どうし。。よ。。
  ぐーーーーーーーーーーーーー。。。。
。。。。。。そして朝になった、、に、、、5000ふかふか。

□消えた山南さん。□
山南さんの不在に、騒然とする近藤達。
「やつは逃げたんだ。」
土方の言葉に動揺する一同。  脱走は例外認めず切腹なりよ。  山南さんの荷物もなくなっている事が分かり、隊を出て行った事は確実に。。。
近藤、土方、総司、武田、源さん。。。 さっき輪になって話してたメンバーの、 その奥にポツンと座る斎藤の姿。  まるで寝起きに何の騒ぎ、、ってカンジですよ。  いや、一大事だから。   なーんか、本当に斎藤って常に違う世界に居るカンジだなぁ。(笑)
「どうすんですか」
と沖田も流石にオロオロしてます。
「脱走したものは、連れ戻す。それが法度だ。」
苦渋の表情の局長。
「連れ戻した後は?」 
それを聞かないで源さん。(泣)。返事に窮する局長に代わって
「きまってるだろ」
と鬼バージョンの顔を見せる土方でございます。
「今はその話は。。。」
「近藤さん。一切の例外は認めないといったはずだ。」
とは言いつつも、誰も 『切腹』 という言葉は口にしない。  できやしないよ。。  その言葉を口にしたら、もう山南さんの未来が決定されてしまう気がしちゃうもん。  法度に従うと言いつつ、まだ何か別の可能性の余地を実はひっそりと残したいのでしょうな。  って、葛山には問答無用の強制切腹だったのに、結局贔屓の例外じゃん、と、思いつつ、 鉄の規律を守り通そうとしつつも生じる矛盾が、 やっぱり血の通った人間のやってる事だと、少しほっとしちゃうわけですよ。  葛山クンにはホンット申し訳ないけどもっ。。。
んで、斎藤さんです。 ポツンと浮いたカンジで居る斎藤に、
「山南さんが逃げた。」
観柳斎がいきなり振ってきたですよ。
「。。。。見てればわかる。。。」
「何処へいったか、心当たりはないか」
「。。。ない。。」
観柳斎が聞いたのも、藁をも掴む気持ちで、だめもとで、ハナから当てにはしてないような気もしますが、
けどちょっとだけ、斎藤本人は、後ろめたそうにも見えます。。  が、どうも斎藤の言葉ってシンプルすぎて、深読みしにくいっつーか、 単語的すぎて裏も表もござんせんなぁ。。   までも、確かにどこへいったか迄は、本当に知らなんだろうけど。
「そんなにまだ遠くには言ってないはずです。すぐに追っ手を出しましょう!」
張り切って仕切る観柳斎、
「斎藤くん。出発して貰えるか。」
。。。いきなり命令されちゃってますよ、斎藤。
ハ?? なんでコイツに命令されんの?  とでも言いたげな不満そうな上目遣いのお顔が、かわいいッス。
琴線ビンゴでキュンきゅんです。
観柳斎の命令ってのが気にいらないものの、誰も意義なしみたいだし、、と、渋々、
「承知。。。」
と承諾して立ち上がろうとした所で
「いや。待て。」
土方から、マテくらっちゃいました。  そして土方→近藤→総司。。。。と、目配せ、多摩仲間のみの以心伝心
「総司。 お前がいけ。」
山南に懐いてる総司なら、多摩時代からの仲間の総司なら 俺達の気持ちも言葉にせずとも察してくれるはず。 
そんな願いを込めた目で。  つまり、山南を見逃す可能性を残して。
。。。ああ、泣ける。 泣けるけど、、言っておこうかな。。
やっぱり斎藤じゃ駄目デスカー?!
その奥に秘めた「見逃せ」のサインを読めないと言うデスカー!?
空気読めずに、山南さんをしっかりとっ捕まえて来るとでも思ったデスカー?
。。。。うん、捕まえそう。。。。
思いっきり捕まえて、誇らしげに嬉しそうに獲物をご主人の前に差し出し、 キラキラ誉めて欲しげな瞳を向ける、
それが犬魂ってもんですからなっ。
近藤さんに頼まれた用件を遂行するのに命かけるのが、この斎藤一でございますから。
マテ、は、そんな斎藤を予測したからか、それともご主人以外の 「なんだかヨクワカラナイ」系の 観柳斎の命令を承知してしまった為に、近藤忠誠ポイントにマイナスついたせい。。?
勿論、もともと沖田に頼むつもりだったのでしょうとも。
沖田と土方と近藤の繋がりの前には、いくら近藤さんの為に何でもする覚悟でも、 よそ者はよそ者なのねん。
とちょっと寂しいキモチになったので、グダグダと呟いてみました。
だってさ、斎藤それっきり放置だったんだもんさー、寂しいさー。。。 。。はっ、観柳斎の命令の後、近藤さんに伺い目送ったら、少しは混ぜて貰えたのかも?  とかまだ往生際悪くグダグダってしまうぐだぐだ。

さて山南さんは明里と、命がけの脱走のはずなのに、 のんびり明里のペースで、何気ない風景をひとつひとつ楽しむように歩いてますよ。  後から馬で追いかける総司、こんなんあっという間に追いついちゃうよなぁ。
いや寧ろ、追いついて欲しいのだろうか、、と思うと、切なく。
明里といる時の穏やかな微笑みの山南さんに、さらに切なくなるのでございます。

□ところで山南さんのほほえみ。□
笑顔と微笑み顔って微妙に違うよね。
山南さんはいつも微笑みを絶やさなかったけど、本当に心から楽しくて笑うような、 破顔の喜びの表情とは違ったなぁ。 笑顔っていうのは、人を近づけもするけど、 逆に自分の中を相手に対して見せないようにガードする力もあるとか。
山南さんのは、その微笑みガードの方が強かった気がするナァ。。。
近藤さんの悩みは聞いても、自分の悩みは決して打ち明けられない、 気がつけば1人ぼっちでございます。
そんな山南さんにとって、明里は初めての癒しだったのかもしれないっすねぇ。。。
次週が怖いと思いつつ、新選組の未来をも決めるような山南さんの覚悟と最期を しかと見届けねばですなぁ。

。。。。ところで、捨に権力与えちゃいかんですよ!!(笑)
が、あの生命力と悪運の強さは、利用すべきものがありましょうな。
桂さんも、そんな捨の天然の強さを見抜いていたのかも。さすが逃げの桂です。

                                                  二〇〇四年 八月十五日放送 

                                           




■ 其の二十一 第三十三話 『法度に背いたものは切腹。 それだけのことだ。』 ■

いやー。。。。。
なんつーか。。。。
もうねぇ。。。。凄かったです。。。キモチがこう。。。いっぱいいっぱいです。。。
もう今回はそういう事で。。。
とか、 『ほぼ日』 的ノリで言ってみたいところですが。 そうもいかん!!
いつもなら、ビデオ何回も見直して、さらにビデオ見つつレポ仕上げたりするのだけど、 うーっ!! できない。 
細々とビデオチェックして、冷静にレポの対象として捉えることが。。。
。。。できないのでした。
それでも言いたいことがあるという困った状態でございます。
ので、いつもとチョット違うかもだけど、お付き合いくだされば幸いです。

そんなわけで覚悟を決めて、第33話。 台本を読んで皆が涙したという、さよなら山南さんの回です。

ひと時のささやかな癒しを求めて、明里と京都を離れる山南さん。
新選組の事を彼女に伝えていないのは、彼女と共に道を行く事が 果たして本当に選ぶべき自分の運命なのかどうか 試したかったのかもしれないなあ。。  のんびり進む明里に少し苛つきながらも、まだ進むべき道はこれでいいのか悩む山南さん。。
ところが放っておけないような、天然ボケな彼女を守りたい、なんて使命感もあったものの、 いつも教えるばかりの彼女に、逆にお団子の食べ方を教わったりして、 ハッと気付いたのは、そのお団子の食べ方じゃなくて、 そんな自由な思考をもつ彼女の逞しさだったのかも。。
彼女を守って行くのは自分しかいない、 なんて、ちょっとした思い上がりだったかな。。。とかね。
最初の頃、近藤の人柄に惹かれつつも、若干上から見ていた時のような。
恐らく、逃げてみたものの、ずっと悩んでいたんだろうなぁ、 これでいいのか、山南敬助、と。
沖田の姿を見つけたときに、慌て隠れることもなく、少し目を閉じて、 そして何もかもスッキリしたような顔をみせた山南さん。
やはり自分は、新選組を捨てられない、と悟ったのだろうか。  もちろん戻れば、切腹が待ってるんだけど。
土方とは対立したものの、彼には彼なりの新選組への愛が、あったんだろうな。
それはココロを癒す女性への愛より、深かったのだろうね。 命をかけるほどに。

 明里のお団子の上手な食べ方。 まともに食べようとすると、
 途中から串が喉にささって上手に食べられないし、痛いし。
 だけど、後ろからパクッといけば、ね。
 それに今の新選組へ、自分が関わって行くためのヒントを貰ったなんて思うのは読みすぎかなぁ?
 既に上は近藤土方でがっつり固めてある新選組。 土方の目が光ってますもん。
 前からまっとうに行ってもチクリ、いやバッサリ? 衝突するだけ。
 が、後ろから後押しすることはまだ出来るかも、みたいな。 それが、切腹だとしても。

さりげに逃がそうとした、近藤、土方、沖田の気持ちを知りつつも、戻って来ちゃった山南さん。
皆に慕われていた山南さんが、法度に反して脱走し、切腹しなければならないと、隊に広がる動揺、
アノ手この手で逃がそうとする隊士達。

◇ 追いつけなかった事にして江戸へ逃げろと言った沖田。
◇ 土下座して温情を願い出る、河合、松原、尾関。

が、こいつらに土方は怒鳴るんですな。
「うるせぇんだよ、てめぇら!!一緒に腹切りてぇのか!」
。。うーん、土方いいねぇ。。 すごくいいっす。
土下座するだけなら誰でも出来るのさ。。。 山南さんの命かけた覚悟に対して、 土下座では重さがつりあうわけもない。
腹切りたいのか、といわれて、結局引き下がるんだよね。 そりゃそうなんだけどさ。  誰だって命は惜しいもん。 
それだけ山南の覚悟がいかに重いか。。  かわりに私が腹を切ります!、、、と言うならまだしも。
◇ 島田を騙して隙をつくり、逃がそうとした左之助と永倉。
◇ 自分に呼ばれたと騙されて現れた島田を、自分もそのウソに乗って、逃げる時間を延ばしてやる土方。
◇ 更にまた島田を騙して (島田って…笑) 食事を届けるフリをしつつ、
  旅のお供、”源さんオニギリ”で何気に逃げろと即す源さん。
◇ もちろん源ノ丞さんも、黙ってないす。
 けどもはや、彼らが口を挟める世界じゃないんですなぁ。。
◇ いや誰よりも。  黙って障子を開け背中を向け、  『いまのうちに逃げてくれ』 と背中で訴えた近藤局長。
。。それでも、自ら障子をタン、と閉めた山南さんですから (涙)
  
。。ところで。   そんな風に必死に裏から手を回し、回し、なんとか山南を逃がそうとする一同の中で、 ただひたすら、見張り役を遂行するのが、島田。  彼は拷問も担当するわ、死体の片付けもさっさとするわ、案外ツワモノ。 
けど、情に流されてすぐ泣くし、人がいい。。。 面白いキャラだね、島田って。

さて、ツライツライと言いつつもね、とりあえず斎藤場面だけはしっかり押さえておきたいなりよ。
ここはココロを鬼にして。 ってそれほどのモンじゃないけども。
放心したように、ぼーっと座り込む沖田と、寄り添うひでちゃん。  ひでちゃんにはこんな男の世界が理解できないよねぇ。 
だって、オンナノコだもん。
「土方さんは、山南さんを憎んでたん?せやから切腹させるんやろ? 皆そう思ってるわ。。
なんか。。 どんどん土方さんの事ががきらいになっていく。。。」
その言葉に、ふと、色々あったけどそれでも楽しくバタバタやっていた  ”やんちゃ” で片付けられた昔を思い出し、
切ないキモチで一杯に。。 (それもそんなに昔じゃない、ほんの2年前のことなんだけど)
「それは違う」
カメラが手前にひくと、いたいた。 例によって、実は斎藤が手前におりますよ〜。 
最初から映さない辺りが、すっかり斎藤の演出の定番になりつつございますなぁ。
いないと思ったらいる。 かと思うと大事なときに居ない。
寝てると思ったら起きてる。 起きてると思ったら寝てる。
自前ナイフを持ってなんや創作活動してるから器用かと思うと、そーでもない。 それが斎藤一。(最後は余計)
そして斎藤は、ぼそぼそと語り出すのでございます。。。
「いつだったか。。。大阪せんばの、、ナントカという呉服屋に 不貞浪士が金を強請りに押しかけた事があった。」
いつだったかも忘れて更にナントカ! めずらしくちょっと長いセリフかと思えばナントカかい(笑)。
かなり適当な記憶のままお話する斎藤。 
細かい事は考えてなさそうだもんなぁ。   行け!と言われたら行く。 待て!と言われたら待つ。 お手!と言われたら (違)
そして淡々と仕事をこなすだけ、みたいな。  ま、大事なのはその後だから。

そして回想シーンなんだけど、 毎回上手くセリフと回想場面を組み合わせてるよねぇ。  1日を追うという脚本のシバリに、自然に過去を組み入れて行く。  ツネさんへの手紙もそうだけど、関心しますなぁ。。
さて、、斎藤は語る。。。
「知らせを受けてたまたま大阪にいた土方さんと、、山南さんと、、 俺が店に向かった。」
うわー。 土方、山南、斎藤、と美男3人(!)で斬り込み?!  うーん、立ち会ってみたい! いかにも、な悪人面の浪士達を三方から囲むは、爽やか浅葱色の羽織に身を包んだ美男3人組ですよ!  しかも皆メチャ強いって、あんたらナニ戦隊?! うへぇ、カッコよすぎ。。。
ここでの斎藤の殺陣も、突き、ブスッ! 、横一文字、ブァサッ!てな擬音が聞こえてきそうなほど、 重い太刀裁きでイイっす。 またいい顔してるんだコレが。
その時、刀が折れ、追い詰められる山南さん。  助けに行こうとした斎藤の前に立ちはだかる浪士。
やばい! 山南さん、危機一髪!!
そこに後ろからズバァーッ!と浪士を一突きする土方!
  。。。って何だか擬音しまくりですが、それ位劇画チックにカッコよかったって事で。 "擬音祭"。(ベタ)
そして土方は、座り込んでいる山南に向かって、無言のままスッと手を差し伸べ、 一瞬意外そうな顔をするけど、しっかり目で応えて手を伸ばす山南。。。 それを遠くで見ていた、斎藤。
「俺からみたら二人は、お互いに敬い、認め合っていた。。。」
ふたりがガッシ!と熱血少年漫画よろしく、手を握り、助け合う場面を見ている斎藤の、表情ときたら。。。。 もう、なんでしょうかね、ズキュンと来たですよ。
普段対立しているように思われている二人でも、 二人の間に友情とか言う簡単な言葉では表現しきれないような、 深い絆が斎藤には見えたのでしょうな。。 試衛館時代からの、深い信頼関係。  京都から参加組の斎藤には埋めたくても埋められない時間がそこにあるわけで、 その深い絆を見る斎藤の目は、まぶしそうで、そしてちょっと羨ましそうにも見えて、 何だかとても切なくなったですよ。。 いい顔すんなあ。。。(溜息)
土方にしても、山南にしても、結局共通してるのは、堺さん的表現をいただくと、 近藤に対する深い愛。 
それが新選組の全てと言ってもいいのかもしれない。
それを意識して分かっている土方と、意識はしてなくても、恐らく同じ思いであろう、山南。。。。
で、実はそこにいる、わんこ斎藤も、近藤さんのためだけに、 命をかけているわけでございますヨ。
って、近藤命の3人なわけですな、これって。。。?
うーん、局長、こんだけ愛されておりながら、旨く隊を引っ張っていけないのはどうよ。。
こんな話を聞いても、やっぱりひでちゃんには納得いかない。 いや、、普通は、、分からなくていいんだよ。
「ほしたら、何で山南さんは、死なんとあかんの。。。?」
「法度に背いたものは切腹。 それだけのことだ。」
ただ、それだけ。 淡々と言う、斎藤。
その法度の重さや土方達の気持ちがわかってるから、 ばかばかしいけど、受け入れるしかないんだね。
そして切ない総司の言葉。
「どうしてこういう事になるのかなあ。 私の好きな人は、皆私の刀で死んでゆく。
  私は、、私はこんなことの為に剣を学んできたんじゃない。。」

以前、初めて人を斬った時に、浮かれていた総司。  そしてそれを嗜めた斎藤、 アノ頃は、汚れていない総司を、少し羨ましくも思ったかもしれないけど、 彼の純粋な剣はどんどん好きな人の血で汚れて行く。 それって悲しすぎる業だよなぁ。。
三谷さんも、随分悲しい総司像を作ったもんです。
自分が生きる為に、望みはしない殺生を繰り返してきた斎藤も、まだ今の総司より救われるのかもしれないなぁ。。。
あの時、斎藤と総司はずっと対極にいるんじゃないか、と思っていたけど、 色んな人が山南救出に奔走するなか、介錯を頼まれた総司と、断られた (。。。苦笑) 斎藤は、 その時をただじっと座って待っている。  その二人の姿を見ると、 だんだん二人の距離が縮まっているような気がしてきたですよ。
が、その縮まり方って、ナンカ切ないんだけどもね。

そして消え入りそうな透明な浅葱色の裃に身をつつんで、その時を静かに待つ、山南さん。
明里との格子越しの別れ、何て静かなんだろう。 穏やか過ぎて悲しいよね。
鈴が転がるようなかわいらしい声で笑う明里は、最後の癒しになったのかなぁ。
彼女が山南に渡したのは、今の時期に咲いているはずがない、と山南がきっぱり言っていた、菜の花。
素朴だけども、逞しく咲く、時期外れの菜の花は、明里のようでもあり、 新選組のようでもあるね。
そんな花を見つけてくれた明里は、 山南さんにとって、やっぱり運命を標してくれる女神だったのかもしれないなぁ。
冬にさく菜の花があったっていいじゃないか、なんてCMみたいだけども。
力強い菜の花に、新選組の未来を重ねて、最後に希望をもつ事ができたんじゃないかしらん。。
勿論、今歴史を振り返ってみれば、新選組はやっぱり季節はずれなだけの花だったかもしれないけどネ。

土方と、山南の、最後の会話の場面。
土方は、何を言いたくて、彼の場所を訪れたんだろう。
澄みきった瞳で見上げられて、何も言えず出て行こうとした土方にかけた、山南の言葉
「悔やむことはない。キミは正しかった。  私を許せば、隊の規律は乱れる。
私が腹を切ることで、新選組の結束はより固まる。  それが総長である私の、最後の仕事です。」

その淀みのない言葉を聞いたからと言って、土方が救われるわけもなく、 山南をチラと切なげに見たその目は、
そうだけど、そうじゃない、こんなはずじゃなかった、、、 と矛盾と後悔をを抱えて苦しんでいるようで、もう、見てるだけで胸が苦しくなりましたよう。。
明里との別れも切なかったけども、土方との最後の会話、 ここが1番自分的には辛かったです。。
うぐぐ。。レポの為にビデオ見直しているだけで、まぢでつらい。ううむ。。

揃いの浅葱色の羽織を着込み、仲間が死ぬのを待つ。
仲間っていうか、友っていうか、もうずっと寝食共にした寧ろ家族とも言えるわけで、 もうその心境って想像を絶するよ。。。
ここまでの流れが三谷さん見事に描いているとは言っても、やはりこれは基本的には異常事態だよなぁ。。。
しかもこの法度は、自分達で作ったものだもんね。 まさにお家の中だけでの騒動と言われたらそれまで。
でも異常だよ、と分かっているからこそ、新選組には悲しい魅力を感じちゃうんだな。。

山南さんの、切腹の場面。
これはもう、本当に何も言うまい。  見つめる隊士、もとい仲間の表情も、、辛いばかり。
なんでだろうなあなんでだろうなあ、、とそればかり思うわけですが。
人の死を差別するのもどうかと思うけども、斬ったり切腹させた相手が死ぬのを何度か見てきた彼らでも、 友の死を目の前にして、じっと黙って見ているというのは、想像を絶する辛さでしょうな。 そんな辛さも自分達が作り出したものであるのが、また、悲しくも滑稽。
(ここでの斎藤の表情、めちゃ 心をつき動かされて描きたい魂はうずいたのですが、無理だったす。
この神聖(といってよいのかなあ)な場面を止めてスケッチなど とても出来なかったです。 こんなん初めてかも。)
って事で、今回は最後だし、山南さん描いてみたり。

でも彼が切腹したのは、決して逃げでも、負けでもなく。  これは攻めの切腹だなあ、と思うのですな。
近藤に 「あなたの想いに耳を傾けることが出来なかった自分を、恥じ入るばかりです。」 と言わせ、 その言葉を聞いて満足する山南さん。  逃げるよりも、命かけてその言葉が聞きたかった、と。  そんな近藤の言葉と反省を促す為にささげるには、 山南の命は勿体ない気がするけどなぁ。。
そして山南の死は、法度に呪縛を残して行くのだね。
あんなに法度の厳しさを批判しつつも、自ら法度を守った山南さん。  最初は、鴨一派排除の為に作られたようなもんだった。 見事、新見を切腹に追いやり、 鴨を暗殺し、そのときは法度を旨く利用しただけだったワケで。  その後、まだまだ法度は、土方だけが必死でその威力を守ろうとしているだけで、 近藤すらも実際は形だけのモノとしてしか捉えてなかった。  法度に反すると切腹、てのも実際は認めようとしてなかったもんね、近藤さん。  それは山南さんもしかり。
なのに、、
その法度を、山南さんが最後の最後に自らの命をもって、 完璧なモノに仕上げちゃった。。
この血は、重いよ。
法度が山南の血を吸って、結果、誰の手にも負えないような、大きな脅威となって、 今後の新撰組を飲み込むのは皮肉すぎ。。。
けども、この時の山南さんは、やはり新選組が、近藤が、土方が好きで、 最後まで新選組の隊士でありたかっただけなんだろうなあ。。。  明里と別の人生を歩む道も選びかけておきながら、やはり自分には新選組が大事だった。  居場所がなくなったと思った新選組に、最後に役に立てる道を見つけちゃった。  法度を守って切腹を受け入れることによって、 山南さんは法度を完成させ、法度の中でずっと生きていけると。。。
堺さんが、山南が切腹で出番がなくなっても、新選組の最後を見届けるまで終わらない、といっていたけど、 正にそのとおりで、体は朽ちても、魂が法度に乗り移って生き続けるんだろうなぁって思うです。

。。。いやもう。 たまんないね。
つか三谷近藤、もとい新選組、今後の粛清の嵐を、 この”いいやつ” 揃いの面々で、一体どうやって説得力つけて展開していくのかと正直心配だったんだけど。
もう凄い。 こうくるか、と。。 
今後はどんなことも、『あの山南さんですら切腹したんだ』、、ていう重さが付き纏うわけで。  ああもうなるほど。 
そりゃ法度に右往左往ですよ。。 納得、感服。

残される仲間達に、遺言ともいえる言葉を残して行った山南さん。
永倉、左之助には、近藤さんを頼む、と託し。
総司へは、介錯を頼むことが、山南さんの総司への気持ちが全て現れてるし。
土方との最後の別れの言葉は辛かった。
河合さんは、今後のことを思うと、虚しいアドバイスだったなぁ。
どの言葉も、涙、涙なんだなぁ。。。。。
。。。。
で、斎藤には? 。。なにもないですか、そうですか。。 うーん、犬だからですかそうですか。。
そーいやぁ、介錯も断られたしなぁ〜〜〜〜(苦笑)。
そう思って思い返すと、山南さんと斎藤の関係って案外薄かったなぁ。。。。ちょっと寂。

所で、山南の位置に今後座るであろう、甲子太郎の浮きっぷりに大注目。
先日のスタパで八嶋さん@観柳斎がゲストだった時に出た話。  山南切腹の際の脚本のト書きが、
観柳斎は、かなしそうに見えなくても、凄く悲しい。 が、
甲子太郎は、すごく悲しそうにしてるけど、本当はそんなに悲しくない。。 
なんですって(笑) いやあ、なるほどなぁ〜〜!
彼はただ、悲惨だ、と同情していたにすぎないのだろうねえ。。。 イイ男なんだけどなぁ(関係ない)
近藤と土方が、揃いの浅葱色の羽織をまだ背負ったまま、呆然と座っているところに お呼びでないのに現れて、
やめときゃいいのに一句詠んで、思いっクソ怒鳴られちゃってションボリ甲子太郎。
ちょっと気の毒に見えたけど、こりゃあ仕方ないっす。 怒鳴られて当然。。
羽織をとっとと脱いで、二人の間に入り込もうとした甲子太郎。  思惑は色々あるだろうけど、
もうちょっと、空気を読みなされ。
と、甲子太郎につっこみつつ、その後の土方と近藤の  『グダ泣き』 に、再び心臓わしづかみ。
テッペン目指してつっぱってきた土方近藤も、こうして見るとまだ若くて、 その等身大の泣きっぷりに、
どうして一緒に泣かずにおれましょうか。。。 はー。。。

という事で、今回はもう、これで精一杯っす 。。とか言いつつ長いような?! 何故。。??
とにかく、悲しいだけでなく、その切腹の姿から、生き様から、
山南さん、すげえ! と感動しまくった、素晴らしい三十三話でございましたよ。。。。
そういえば、平助がいない。。。 彼がいたら、どうしていただろうなぁ。
つか、甲子太郎も近藤も戻ってきてるのに、何故いないんだろ。それは来週明らかになるのだろうけど。
斎藤の時のように、そのまんま理由もナシってのはないだろうね。 野良斎藤とは育ちが違うもん(笑)

さて、来週はドタバタ喜劇系みたいで、つらいばかりの展開の中の一服になりそう。 ホッ。。。


                                                  二〇〇四年 八月二十二日放送 

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