■ 其の七 第十八話 『頼むッ。』 ■

お待たせー。待ちに待った「初相撲!オダギリ斎藤」、の回、て本題はそこじゃないだろうが
ココでは大事なのは、そこだったらソコなんだってば。(笑)


ていうか今回はおいしさ爆発なんですけどっ。
繕い物する平助の妙にシナ作った所作にウケながら引きつつ(笑)  毎度ヒマそうな左之助が見つけた
暇つぶしターゲット、斎藤登場ー!
ていうか、まだ彫ってる?! 続いてたのか三谷さん。 しかもやっぱり菌類@キノコ系にしか見えないし。
でも斎藤は真剣そのものでございます。 一心不乱に小刀を動かす斎藤。。。。
左之助の将棋のお誘いも、
「いや。。俺は。。」 と拒否。  京では何をやってたかと、つっこまれても
「。。俺の話は。。」 最小限の言葉にて、ボソボソ拒否。
ツレない斎藤の気を引こうと、自慢の切腹の傷跡をウキウキ見せてみたりするものの、 斎藤の神経は掘りつづけるナニカに大集中、眉間にしわよせ、 うるさい左之助の声なんか全く耳に入っておりませぬ。
先週に引き続き彫りつづける斎藤芸術、まじでコレなんなんだろね。  先週よりさらに、その形、色、質感、 ”輸入物の安い細いマツタケ”度 がアップしてるんですが。  ていうかむしろマツタケ彫ってるのならある意味天才。。まさかね(笑)  いつまで引っ張るのだろう。 謎多き斎藤一。。 微妙な謎だなコリャ。。。

彫り物タイムが終わってお出かけ斎藤、 先日お仕置きした平山とばったり。
おもいっきり怯えて、こび笑いして道を譲る平山に対し、オマエなんか眼中ないよ、とでも言うように、 しれっと通り過ぎる斎藤。
「あのやろう。。。」なんて平山、恨み節でつぶやいてるけど体は障子の向こうで若干震え気味です。
触らぬ斎藤に祟りなし。
で、斎藤、ひょい、と空の様子を伺うように、ちょっと眉下げて上目遣い、 そんな何気ない顔がまた、結構ツボにきたりするのでございます。

と、斎藤が出て行っちゃいましたが、斎藤出番以外でも面白いのが『新選組!』。
なんなんだよ、「ふたり組長」って(笑)。  二人が組長、とかではなく、「ふたり組長」って名詞になっちゃってるよ。 何だかマンガのタイトルっぽいなあ〜。
「今週から新連載!三谷先生の 『ふたり組長』 が読めるのはジャ○プだけ!」みたいな。。。 ちょっと面白そうかも。
自分も局長になって、「さんにん局長。。」とちょいとウットリして呟く新見さんいいわあ〜。
とりあえず持ち駒すべてに役職付け。 手当たり次第。  下手すっと飼ってる犬まで役職付きそうな勢いです。(わんこ、約一匹、すでにいますな。) 思わず画面の前で私も私も!私も局長になるー!! なんて手を挙げてしまいそうです。
それにしても。「さんにんきょくちょう、ふたりふくちょう、きゅうにんじょきん、ひとりひら。」
って早口言葉みたいだなあ。 いくら世話好きでも、ひとりヒラは嫌だよねえ、源さん。(笑)

何時の間にか役職付いたことも知らず、縁側でのんびり平和そうに、(もちろん手は髭いじり) 沖田の稽古を見ている斎藤に、3人の黒い影が。 表情が硬くなる斎藤。
「探したぜ。仕事だ。」 という小六、いわゆるヤクザモン。 少しづつ明らかになっていく、京都での斎藤。
「俺はもう足を洗った。。。今は壬生浪士組だ。。」
そう言って目をそらす斎藤。が
「それはソッチの都合だ。すぐに終わる。ウチのだんなには随分と借りがあるはずだぜ。」
江戸では近藤と芹沢に借りを作り、京都でも今度はヤクザもんに借りを作っていたとは、一ちゃん。。。(涙)
キレイに足を洗う事は出来なかったのね。 所詮汚れた刀なのでしょうか。
目を泳がせ、やがて諦めたように立ち上がる斎藤。 暗の部分が見えてきて、こりゃ斎藤、深いぞ、と。
斎藤が京都での自分語りをしないのは、三谷さんの手抜きじゃなかったのね。  いや、分かってましたとも。 。。。失礼しました。

そして3人のヤクザモノと一緒に博打場へ走る。3人に続いて渋々刀を抜く斎藤。。
が、いざ斬り合いが始まったら、迷いは命取りでございます。  障子をがらりと開けて逃げようとした男の目の前に斎藤、
慌てて踵を返した男の背中にまず一太刀、そして突き! さらに横一文字に斬り捨て!
ってテンポの良い一連の流れがカッコよいっすー! ベタつくほどにキメポーズだけどカッコイイからヨシー!
シャキーン!!て音がマンガっぽすぎるのもご愛嬌ーー!
は?キメポーズで刀の先がちょっと揺れてるですか?
 これは斎藤の心の揺らぎが刀に移っているのでございますよ。 間違いない。
いやしかし、斬った後の表情が、殺しの世界から抜けられない葛藤が見えて切ないな。  切ないけど、そういう暗い部分があると、色気倍増なのでそれもまた善し。。  近藤にせっかく拾ってもらったのに、相変わらず裏の世界と縁が切れない斎藤。
いいなあ。 ダークな斎藤を満喫。

さていよいよ本日のメーンイベントですよ。
物語的にはメインは初出動の看板抜きですが、斎藤レポは相撲ですよ。  もう相撲で頭がイッパイなのですよ。 ユルチテ。
芹沢一派と親睦を深めるための「お楽しみ大会実行委員長」平助は、相撲大会を計画。
さっそく開催と行きたいところだが、近藤はいないし、いかにも相撲なら任せておけ、の永倉さんもいない。  皆が戻ってきてからやればよいんじゃ…。 とツッコミたい所だけど、お陰で素晴らしいモノ観れるわけで。
近藤チームが一人足りない、と悩む平助達の後ろで、寝ている男。。も、もしや。。ワクワク
「あっ!!斎藤さん!!」 きらんと光る平助の顔&オダギリファン視聴者の顔。
座布団だか重ねた布団だかを枕にして、背中を向けて寝ていた斎藤が、んんん?、、と、 寝ぼけ眼で振り向いた顔、、、って、ええええっ。なにその無防備な眠そうな顔は??
きゅんきゅーん!!!!
   か、 わ、 い、 い 、、、、、、。
手元に「きゅんきゅんボタン」あったら押し捲りですよ。  バンバン押しちゃいますよ。 きゅーん。
一瞬の出来事に、思わず本放送中なのに巻き戻しかけようとしてしまいました、落ち着け自分。
あああ、かわいい。 かわいすぎるよ。 ぽかぽか縁側でお昼寝斎藤。  さっきの殺伐とした殺しの場面から打って変わってこのかわいさ。 やばい。 やばすぎ。 腕組んで見える手のひらがピンクになってるのもカワイイ。
なんつーか、アレだ。 やっぱりワンコとか、キュート系動物みた時と同列キュンキュンですよ、これ。 きゅーん。

まあ、しかし落ち着け。まだまだ本番はこれからですからなっ。
立派な土俵まで作っちゃって、いよいよ相撲大会開催っす。
もう上半身脱いで、やる気満々ではしゃぐ一同と距離をおいて、巻き込まれた斎藤が腕組んでポツン。
例の平山も意気込んでますが、相手が沖田と聞くと
「えっ。沖田は嫌だよ、何言ってんだオマエ」 と、びびり、じゃあ斎藤一で。と言われて
「斎藤サイトウ斎藤もっとヤだよオマエなにいってんだ。。」
とサイトウ3回も言うほどびびりまくり。(笑) すっかり先日の鼻裂き事件がトラウマになってる模様。 うん、効果絶大。
でもそんな小心平山が案外憎めないっす。  ま、結局あっさり、左之助に負けちゃってますが。 しかも歯折れて踏んだり蹴ったり。。 お気の毒。。 

左之助の勝利の嬉しさの余り、思いっきり抱きつく久さん。 鴨&お梅に続いてここにも大人のロマンス。  大人というより……、、 いやいや、いくつになっても、恋をする女ってかわいいもんです。 べったり厚い胸に顔寄せて幸せそうな久さんってば、本当にラブリーだもの。 (けど、来週予告を観てショック。。。それを見た後に、再びこの場面見ると、涙腺が。。。)

左之助が白星飾った後は、期待の源さん黒星、総司にいたっては、 お梅さんの色仕掛けでメロリン負けって情けない結果に。。。しょーがにゃいにゃーあ。
これで近藤組○●●、芹沢組●○○。。。。近藤組、後がないです。
やる気全くないのに、その責任が某ひとりに重くのしかかってまいりました…。  へたれ負け方をして戻って来て横に座る総司をチラと、「なんで負けるかなあ」てな顔で見つつ、 今すぐここから逃げ出したい!!そんな空気漂わせる斎藤。。(笑)
やはり自分もやるのかなあ。やるんだろうなあ、ていうかオレいつのまにやら責任重大?みたいな。
なるべく目を誰にも合わせないようにしてる斎藤ですが、無駄です。 もう全員の期待の目線が一点集中。
「さーいとぉ〜〜〜〜!」
やばい。サノスケの声が明らかに自分を呼んでいる(汗)。  恐る恐るちらりと上目遣いで、声の主に目をやる斎藤。。そんな斎藤の気も知らずに
「オマエにかかってるぞぉ」  「よろしくお願いします!!!」  「向こうは又三郎か。。。斎藤はん、負けたらあきまへんで!!」 。。。いやがおうにも、盛り上がってまいりました。。。 穴埋め要員どころか、この期待の重圧は一体。 マズイ。 非常にマズイ。  大勢に囲まれた斎藤の表情はもはや怯え気味。。。
「お相撲、とったことあるの?」
「。。。ナイ。。」
「おいネエのかよ!。。。」 と、ガクッと突っ込み、 「くそお。よしっ!!じゃあ、オレが取る!!!」
さすがノリのいい、やる気満々左之助。その一言にやったー、助かったーとばかりに
「たのむっ!!(切実)
とすがるように即答の斎藤、が、世の中そんなに甘くナイ。
「そりゃまずいでしょう」 「斎藤さん!!」 「あのー、早くしてください」
制限時間いっぱいです。 あああ、いよいよ逃げ場がない流れに。  仕舞いには手を引っ張られ、背中をおされ、引きつった顔のまま、土俵の前に引き釣り出される始末でございます。
子供じゃないんだから駄々こねこそはしないものの、 拒絶反応した体が微妙につっぱってカクカクしちゃってるのが可愛いったらないです、斎藤。
何時の間にか近藤組を応援してる八木家一同。 はかまを履いて刀を差した途端に生意気になった又三郎をこらしめて欲しいとこっちはこっちで期待もりもり。
「あんたな。がんばらな、あかんのやで。」  「あんなヤツに負けたらあかんよ」  「頼むで。」
近藤組だけじゃなく、八木家の期待まで背負うハメに。 なんでこーなるの?!
が、男斎藤一。 いつまでも 「やだよんやだよんやりたくないよん」 などと言ってるわけにも行きません。
そして、やるからには、勝たねばね。
「オマエの負けん気で切り抜けろ」 と原田に励まされてる時には既に覚悟を決めた顔つきに。
片腕はすでに懐の中。 ばっと、片肌脱いで、もろ肌脱いで、うわーもう、ドキドキでございます。。。
相変わらずの肩幅と、長い腕と、細い腰のオダギリバランスの体。 決して逞しくはないのだけど、ガリガリでもなく、ううう、やっぱり美しいデス。。たまりませんです。
しかし、白っ!!太郎ちゃんの横だから尚の事その白さが目立つ。 いや、、白いというより、ほんのりピンク色なんだよなあ。
白人ぽい色なんだよなあ。。わあわあ。(興奮気味)
覚悟が決まれば、さっきまでの消極的な顔もどこへやら、凛々しいもんです。
土俵に入り、見合って見合って。 まっすぐ相手を睨みつける斎藤に、又三郎もびびりかけてますぞ。
はっけよーい、の合図とともに、思い切り飛び出したものの、又三郎にひょいとかわされ、いきなり土俵際。
。。。終わった。 一瞬そう思いましたよ、そういうオチだと思いましたよ。。。が。。。
土俵際で押せ押せの又三郎とがっぷり四つ組んで、斎藤、粘るじゃないですかっ。
ひたすら押し出そうとする又三郎。 こらえる斎藤。
 紅潮するお肌が、、なんて色っぽい。。。。 参ったなあ〜〜〜(照笑)なんて照れてる場合じゃないっすよ。
一生懸命ふんばる斎藤の必死でちょっと時々べそかきそうな顔してるあたりなんかもイイなぁv、、 鎖骨がいいなあ、参ったなあ〜〜〜。。。。って、またウットリしてる場合じゃないっすよ。
思わぬ奮闘振りに、あれあれ、もしかして、これ、すごくオイシイ展開なんじゃ。。と思ったそのとき。
なぁぁぁぁげぇぇぇぇとぅぅぅぅわぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!
上手投げ?! しかもスローでぇぇぇ?!
オイシスギ!!もう声を大にして
「ウマーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!」なんて叫んでみたいこの扱い。
なんだよなんだよ! メインじゃん。 相撲イベントの主役じゃん?! ありがとう、三谷さん!!!!
ぐっと沈み込み又三郎を持ち上げ歯を食いしばり、 しかもかなり高くポーーイっ!!と放り投げる時に跳ねたポニーテールが何だかカワイイし、 筋肉の動きがまた美しいっす。。。。 もうスローをスローで観ちゃうよ、みたいな。
「斎藤さあああん!!!」
喜びの歓声の中、投げた自分が1番びっくりしてる斎藤。 か、、かわひひ。。。
更に駆け寄る左之助と源さんに抱えられ、 ワッショイワッショイされてるよー!
またまたポニーテールがポヨンポヨン跳ねてるよ。 足がお人形みたいに突っ張っちゃってるよ。  かわいいよぅぅ。。。
い、一匹ください。。。。(壊)
きゅ〜ん、きゅ〜ん。きゅ〜ん。(ボタン叩き捲くり)
で、 めっちゃいい笑顔。 最高笑顔。 いいのだろうか、こんな笑顔。  斎藤もこんなふうに笑うんだ。 斎藤で笑顔見れるなんて。。 ああああもう、かわいいよう。
「ようやったようやった」 近藤組の仲間だけでなく、八木家ファミリーにも囲まれ、 みんなから誉めてもらってる斎藤の本当に嬉しそうな顔ったら。。。ああ、もう胸がキュワキュワ。  こんな風に心から笑うなんて、何年ぶり、、もしかしたら初めてなのかもしれないよねえ、斎藤。。
もうたまりません。 満点きゅーん。でございます。

しかし裏の顔もある斎藤。それを思うと、このうれしい場面も、ちょっぴり不安で胸が痛くなるんだなぁ。。
この場面の後で用心棒場面じゃなくて、よかったかも。。。余計切ない。
それにしても、斎藤のキャラクターをここまで美味しく描いていただけるとは、正直、期待しておりませなんだ。
影のようにひっそりと、近藤の脇にいて、気付くとそこにいる、みたいな存在かと思っていただけに、 この美味しすぎる展開と設定は、いやもう、ただただ、ありがとう三谷さん。なので御座います。
今回はホントお腹イッパイ胸イッパイ。 涙目になるほど可愛かったデス。
御代りしまくり、ていうかもう、 満漢全席。
ゴチソウサマでしたぁ。
因みに今回もセリフ激少。台本いらず。

さて来週の予告、またまたカッコよい殺陣がみれそうな感じ。直線的な動きに痺れるわぁ。
ほんの一瞬をコマ送りしまくりですよ。
やばいなあ。やばい。斎藤かっこよすぎるし、かわいいし。メロメロだあ。

                                            二〇〇四年 五月九日放送 



■ 其の八 第十九話 『今日は駄目だ。。』 ■
きましたね、きましたよ〜、濃密な殺陣がっ。小躍りしつつ、第十九話。

久さんの具合が急に悪くなって、もう時を待つばかり、と、いきなり切ない雨の場面。  小躍りしてる場合じゃなかった…。
具合が良くなかったとは言え、先週(ってそれはテレビの話だけど)あんなに元気に左之助に抱きついてたのに。。。
居候侍たちは別部屋で大人しくしてる事しか出来ない。 いつも無駄に元気な左之助がしょんぼりしちゃって寂しいす。
でも最後に恋をして、久さん、幸せだったかもしれないねえ。

久さんが亡くなり、葬儀一切の手伝いを無理やり買ってでる土方。  近藤さんは心から何かをしたい、て言う気持ちだけみたいだけど 土方はそんな通夜ですら、近藤プロデュースのチャンスなのですなあ。

無骨な浪士達が手伝う通夜。。。こんな男たちに細やかな気配りなどできるのだろうか、と思ったらこれが、 まあマメに働いております。(笑)
が、鴨と新見のふたり局長は、どうもお手伝いはしてない模様。  お梅といちゃつき香典だけ渡す鴨 
(香典5両のうち、お梅が渡したのは3両。さて、残りの2両の行方は?)
じゃあいいひと集団の近藤一派だけが手伝ってるのかなあ、と思ってみてみると、ナニゲにいます、鴨派も。 そいやあ、新見が出て行った後に、平山も出て行こうとした時に、斎藤と顔合わせてるんだね。 斎藤、なにげに平山に一瞥。 ていうか、
『平山、とーぜんオマエも手伝うよな』 と無言の圧力?(笑) 後にマメに働く平山の姿。ヨシヨシ(笑)。
でも野口くんもいたみたいだし、 先日の相撲大会で、局長以外の皆は結構いい感じに仲良くなってるのかな。
平山に関しては、一方的にダレカさんにに怯えてるようですが(笑)

さてあれやこれやと甲斐甲斐しく働いている斎藤。 が、通夜の席に、何故か小六の姿が。
明らかに目的は斎藤とのコンタクトです。
膳を下げながら、周りに気遣いつつ、小声で話す斎藤。
「今日は駄目だ。。」
聞かずとも、小六の用事は、また用心棒のヘルプだと承知なわけで。 が、「今日は」てことは、結局はずるずると、その後も関係を続ける事になっちゃってるのでしょうか。
「おめぇがいないんじゃ話にならねえんだよ」
いやはや。またガッツリ頼られたもんです。強さビシビシ伝わるセリフがちょいと嬉しいわけですが、 、仕事はあくまで裏稼業。
「見てわかるだろう。今日はここんちのばあさんの通夜だ」
背中越しにぼそぼそと会話する斎藤と小六。
「おめえにはかかわりないだろう」
「弔問客の接待役なんだ」
「がらでもねぇなあ!!」
と、わざと大きな声を出す小六に、慌ててお酌をするフリをして近づき、制する斎藤。
あっ!!いいなあ、斎藤のお酌〜! 羨ましいっ。
「今日は帰ってくれ。」
なんて頼み込んでも、ソウダネ、と引き下がる相手じゃござんせん。
「何いってんだよ。どうせろくな世話にもなってねぇんだろ」
「…今日はだめだ…」
。。。。あのぅ、、、 何だかこの低いボソボソ声でのこのセリフが妙〜〜〜に色っぽいんですけど。。、(汗)
そこ色気シーンじゃないだろう、勿体無い!! 何がかわからないけどモッタイナイわあ(笑)
「おめぇなしで勝てるわけねえだろ!子の刻だ!」
と有無を言わさず一方的に約束されてしまうわけで。。斎藤に断る権利なんぞないようです。 すっかり頼りにされて、切り札的用心棒か。。。 その強さが、賭場の用心棒でしか発揮されていないのは本当に勿体無いヨ。
早く足を洗って、その能力をご主人様のために使える時が早く来るといいのだけど。。

看病から通夜まで、疲労がたまってきてる雅を気遣う源之丞。  そこに又三郎。 おや、又三郎、いつぞやのえらそうな態度はどこへやら、やけにうやうやしい態度。  通夜の線香の寝ずの番は、我々がおりますからお休みください、と、 気持ち悪いほどへりくだりイイコチャンな顔。 はて。。。  相撲で斎藤にぶんなげられ、心を入れ替えたのでしょうか。
ところが旦那さんがいなくなった途端に、顔つき変わってる又三郎。。 この又三郎、どうにも鼻につく奴でございますよ。
横の左之助に何をするのかしら、と訝しんで見ていたら、、、
襖の陰に、ハジメちゃんいるし〜〜!!
  ちまっと正座してお膳を拭いたり、細やかなお仕事をこなしておりますよ。いやん、かわいい。
そんな一ちゃんの横に、エッラッソーーにしゃがむ又三郎。 シャガミですよ。 しゃがみ。
斎藤一様をナメとんのかゴラー!!  つか、なめられてますな確実に(涙)。
そんな又三郎を、きょと、と見てる斎藤。
「何かあったら、奥の間におるんやって。後は任せたで。線香切れんように気ィつけてや」
言われるままに黙って聞いてた一ちゃん。。。 ポカーーーン…でございます。
去っていく又三郎を目で追いながら。。。事態が飲み込めてない顔。  え。 気がつけば線香係?
斎藤には災難だけど、ぽかっと小さく開いた口が何とも間抜けで可愛い事この上ないッス。
つーか!! むかつくぞ又三郎。 又三郎のくせに生意気だー!! いや、ノビタというよりコイツはスネオだなあ。。
何でコイツに見下されちゃうのかなー、斎藤が。 ありえない。。ムカムカ。  こいつの鼻も裂いちゃえ、一ちゃん!
けど、斎藤は近藤さんへの無礼には理性を失うけど、 自分に対しての事は我慢しちゃうんだろうなあ。
てなワケで、思わぬ大役(?)を押し付けられてしまった斎藤。  だが斎藤には、もうひとつのお仕事があるのでごぜいます。

さてさて。今週のメーンイベントですよ。 ここからほんの数分。 けど、見ごたえのある、濃密な数分です。


新しい線香を立て、仏さんに静かに手を合わせる斎藤。 すっと伸ばした指が手が、非常に美しく、まずはウットリ。  こんな繊細な手で、何人も人を斬ったのかしらん。。  そんなギャップも堪りません。はぁと。
じっと目を閉じ、しばし間。 もしかして、久おばあさんに心の中で謝っているのかなぁ…。
と、遠くから響く、子の刻を告げる鐘の音。 目を開けるが、暫く何かを考えるようにじいっと仏さんを見つめ、腰からすっと、刀(脇差?)を抜く。 そして席を立ち、裏斎藤にシフトチェンジ。。。。
斎藤に許されている時間は、線香一本分。
線香一本てどれくらいだろう。。 て事で、やってみた(笑)。  モノにより差があるかもしれないけど14センチほどの線香で、立てた部分をはしょって考えると、 25分くらいだったデス。 非常に短いっす。  既に線香を点けてから、手合わせたりなんのと、1分以上使っちゃってるし! 急げ斎藤。

走って走って到着した頃には、既ににらみ合い抜刀寸前状態。
入り口を塞いだ竹の間を、ひらりと身軽に飛び越え。  が、丸腰! さっき線香の前で抜いた刀は置いてきたんだね。  お世話になった人の、大事な通夜に、殺生なんざ御免って事か。
「おい腰のモンは?!」
驚く小六に見向きもせず、斎藤の目はとっとと処理すべき相手に。
「話しているひまはない!」
とだけ言い放ち、丸腰の体でひとり敵前に飛び出す斎藤。
「やっちまえー」 の怒号とともに、戦闘開始。 刀を振りかざし、わらわらと襲い掛かってくる男たち。
いやもう、こっからが凄い。  斎藤独壇場!! あっという間! コマ送り推奨!! 
一人目、上段から刀を振りかざして来た腕を両拳でなぎ払い、
二人目、すっと身を引き刀をよけ、腕を手刀で払い落とし、そのまま喉元にも手刀一発。
三人目、またまた上段からの腕を今度じかに掴んで刀をよけ、体を沈めてそのまま腹にパンチ一発。
振り向きざま四人目、、後ろから襲ってきた相手に懐から何かを取り出し、 顔面に投げつける。それって銭入れ?
あの敵ののけぞり方からして、さぞや小銭ジャラジャラだったのでは。 小銭持ち斎藤(笑)
その後ろからすぐさま五人目、大きく刀を振りかざして来た腕をがっしと捕らえて、 今度は腹に膝蹴りぶち込み。
まだまだ来るよー(笑)  後ろにスキなんか与えませんよ、振り向いたときには刀を払いのける瞬発力。  うーん素晴らしい。 
そしてまた喉へチョーーップ!六人目っ

一方線香は、、着々とその命を縮めております。残り後半分ほど。。。 急げ。 急げ斎藤。

小屋の入り口から飛び出してきた男の刀をもぎ取り、肘鉄浴びせて七人目
「頭目は誰だーーっ!!!!」
うわあ〜〜。 叫ぶ斎藤。めちゃカッコイイ!! やばいよコレまじ痺れるつーの。
普段寡黙なだけに、ブチキレ怒鳴り声が余計にぐっときますな。。
以前、鴨に後ろ手とられて、「はなせっ」と山口時代の一ちゃんも怒鳴っていたけど
あの時の情けさ漂う声とは違って(いやそれも好きですが。笑)、今回はもうひたすらカッコイイっすよ〜〜。

暗闇でいっせいに構える男たち。 あと何人で面クリア?! 大ボスはもうすぐだぞ、頑張れ一ちゃん。
通夜の殺生はしないために丸腰バトルしていた斎藤だけど、今、手には奪った刀。 大ボス戦前に、やはり武器は必須か?
。。と、思ったら、かざした刀を、これ見よがしにチャキッと逆刃に。。
もうね、そのメリハリある手の動きといい、相手を見据えた狼みたいな目といい、 カッコよすぎるっすよ、タメイキっすよ。 腰砕けるっすよ。
。。。いやまだまだ。 更に続く斎藤のワンマンショー。

声を荒げつつ向かってくる相手に対して、表情変えずに すーっ、と歩いていく斎藤。  刀を構えもせず、一見隙だらけ。。。
が、素早く斬り込んできた刀をさくっと受け流し、すっと腰を沈めて、 相手の脇を横一文字でハイ八人目
九人目の太刀を立ち上がりざまに刀で受け払い、首の後ろにがつんと一発。
さらに再びぐっと低い位置からラストのザコの腹にドシッと一太刀で一丁あがりで丁度十人目
いやはや。。はねるような、軽やかで美しい流れの殺陣でございます。 ああうっとり。。。
 ※所で逆刃、つまり峯打ちってやつですが、これは実は斬られるより苦しいらしい。。  肉を切らずに骨や内臓を粉砕しちゃうらしいんですな。  刀で体を真っ二つにしてしまうほどの腕を持っている人間が、その力のまま、逆刃で打ち込んだら、、 その痛さは想像を絶しますです。。 かなりのダメージを与えつつ、返り血は浴びないですむわけですな。
常に目線は先へ先へ、ひとり討った瞬間に、 目線はその先の獲物にロックオン。 いいなあ。 かっこええなあ。 もう最高。
10人ものザコキャラをあっという間に片付けた斎藤がすぅっと立ち上がる。
その目線の先にカメラが移動すると、最後のボス@頭目がそこに。
またこの映像がめさカッコイイ。 ゾクゾクしまくり。

いよいよボス戦ですさ! 刃を向けるボスに対して、斎藤も、す、と刀を上げる。
刀は逆刃のまま。 が。 シャキン、と刀を回し、ついに刃を向ける。 さすがにボスは、斬りますか。
と思いきや、、、バカにするように、高々と上げた刀を、ポイと後ろに捨てる斎藤…!
なんて挑発的。 煽りまくり、斎藤。 いやもう余裕シャクシャクかっこいい。。
貴様ごときのキタネェ血で、大事な通夜の晩を汚すわけにいかないってか。
月明かりに浮かび上がる、斜めに構えたポーズも、もうねえ、めちゃキマってるんだなあ。。。惚れぼれ。。
やはり構えも取らず、半身晒しっぱなしで、ゆらっと棒立ちの、斎藤。
けど、その目だけは、相手から一瞬たりとも離れず。
若造にそんな舐められた態度とられたら頭目としては、頭にかあっと血が昇るってもんさね。
怒号と共に棒立ち斎藤に向かってきた大ボスは、上段構えで隙だらけさ。 思うツボ。
そこで斎藤はなんと体全体沈めて足払いっすよ!
しかもすれ違う瞬間に、頭目の腰から鞘抜き取ってますさ!!
勢い余って、それは派手に大袈裟に(笑)前転でモンドリうった頭目、 と斎藤が起き上がるのはほぼ同時。
切り込む頭目の横っ腹を腰を落として鞘で思いっきり打ち込みフルスィング、 そのまますかさず振り向きざまに後頭部にパコーンとトドメ!。。。。これ、死ぬヨ。。。(笑)
いやしかし。 メリハリあって、カッコよい殺陣じゃないすか。
直線的でいて、流れるような斎藤の素早い動きと、映画のようなカット割に映像。  今までの新選組!の殺陣でこんなカッコイイの初めて見たような?!  しかも一瞬で。ていうか、たった1分ですよ。勿体無いほど贅沢で濃密な殺陣。
ヤバイ。 非常にヤバイ。 ときめく。  もう眼福なんてもんじゃない。 ヨダレでそうです(笑)
  オダギリやるじゃん。 
見せ所のツボついた動きがたまらんですよ。  や、もう、素晴らしいっすーー。 と、世界の中心で叫びたいっ
更に。倒れた頭目を一瞥した後に、虚しそうに一瞬目を伏せる表情がまた切なく、今度は胸がぎゅう。
そして鞘を思いっきり床に叩きつけ、 丸腰で現れ一瞬にして仕事を済ませてしまった斎藤に唖然とする小六に目もくれず、足早に走り去る。
そうだった。 線香一本分のタイムリミットがあったのだった。。


裏稼業助っ人した場所から、八木邸までどれくらいなんだろう。  殺陣の時間がリアルタイムだとすると、片道10分くらいでしょうか。。  物凄い勢いでダッシュで京の町を走ってきたであろう斎藤。
ずざーっと、勢い余って、そのまま隣の部屋に行きそうになりつつも(笑) なんとか踏ん張り、仏さんの部屋の前で止まった斎藤だけど、その目に映ったものは、、、
よろよろと、線香に近づき、がくり、と膝を落とす。
真新しい、今つけたばかりの線香。 斎藤がつけた線香は横で小さく消えてしまってます。  一体誰が。。。呆然とする斎藤。 玉の汗と、息が切れて上下する肩がセクシィです。
最初から刀使っていればもっと速かったかもしれないけど、それじゃあ返り血浴びてしまうものなあ。  いくらなんでも通夜に血の匂いをさせるなんて事は出来ないしね。。
と、後ろの物音におそるおそる目を向けた斎藤、 歩いてくる人物を追いかける目が、どんどん変わっていくのだなあ。 これが、とても、いい。
もうね。それが近藤さんだとわかった時の表情が、胸きゅんなわけですよ。  動揺と驚きと申し訳ない気持の入り混じった目。  その目が、不安そうに近藤さんを見上げて追うわけですよ。  さっきまでの狼な鋭い隙のない目はどこに。 すっかり犬の目。  おイタをしたあとに、うちの犬、こんな目してたっけなあ(笑)そんな目。
自分が今置かれている状況と、見ているものが、斎藤にしてみれば最悪の事態かも。。。
1番そこにいてほしくなかった近藤さん。 敬愛する近藤さん。  近藤さんのためになら何でもしたいのに、逆にその近藤の手を煩わせてしまった。  裏稼業の義理を優先させてしまった結果になってしまったわけで。。
これはショックです。 言葉を失い、口は半開きのまま固まる斎藤。。。

「ほとんど火が消えかかっていたので、新しいのに差し替えておきました」
斎藤の気持を知ってか知らずか、いつもの調子で明るく話し掛けてくれる近藤さん。。
「。。。坊さんは」
やっとのことで一言、、とりあえず状況を飲み込めない斎藤はそんなこときいてみたり。
「今皆で探しています。」
沈黙。      怒っているのだろうか、近藤さん。
自分が線香を切らしてしまった事を咎めないのだろうか。。俯く斎藤。
言い訳しようにも、事情が事情で打ち明けられないし、 近藤さんは責めもしないだけに却って辛い状況。。
「島田さんも道に自信がないなら最初からそう言えばよいのに。人がいいと言うか、、なんと言うか。。」
等と、独り言のように話す近藤。  何気なく、斎藤に何かを伝えようとしているようにも聞こえるね。  全てを知らなくても、斎藤が何か隠している事はわかってるのかも。。。?
はっ。。。?! もしや島田魁+お坊さんを探し回った時に、見られていたり、、なんて事は? 喧嘩込みで往復20分弱の場所で、ドタバタやってたら、誰かに見られてても不思議はないよねぇ。。さて。

坊さんが到着したと聞き、
「やっと見つかった!」 と無邪気な笑顔でいそいそと迎えに行く近藤の後を、 複雑な表情のまま、付いていく斎藤。
自分を一切責めもせず、いつも同じ目線で話してくれる近藤に、斎藤はさらに惚れたかも。
と同時に、尚の事、隠して続けている裏家業のことが重くのしかかってまいります。
それにしても、結局断れずに続ける用心棒裏稼業。。 それほどまでに、某親分に一体どんな借りがあるのか。
つーか、一体何人に借りがあるんだよ、斎藤?!(笑)
一見一匹狼のように見えても、実はあちこちで、生きるために必殺”アイフル眼”使いまくり??
ナニゲにあちこちに義理が生じてがんじがらめの一ちゃん。。。
近藤さんと鴨、更に某おやびん、と三つ巴の義理に挟まれ、今後どうすんだろう。
♪ よーく考えよ〜〜〜、体はひとつだよ〜〜。。。 ♪
心配だけども、そんなギリギリの生き方の斎藤の今後の展開がぶっちゃけ楽しみなわけですが。

所で、久坂率いる長州は、やることなすことパフォーマンス重視で、 どうにも子供っぽい煽りばかりしてますなあ。
チマチマとまあ(笑)若気の至りと申しますか。。
対する近藤さんは、今イチこれが頼りない。。  押せ押せの久坂にナメられてる様子。
が、芹沢があっという間に論破しちゃって、ぐうの音も出ない久坂。 わかいわかい。
やはり芹沢がいないと駄目なのかも浪士組。 (そいや看板も「精忠浪士組」のままだなあ)
芹沢にはすっかり飲まれてしまったので、、最後の捨て台詞は近藤にぶつける久坂。
近藤先生、、、もちっとしっかり、頼みますよー。。。(泣笑)
で今回、島田魁が登場。クマさんちっくで、なかなかのボケキャラでいいんだけど、
”道を覚えられないような男”に、何で坊さん探し頼むかなー、永倉。。 永倉もあれでボケボケだなあ。
つか、こんな時こそ『京に詳しい斎藤』の出番なのにっ。
近藤さん、もうすっかり斎藤の能力のことはお忘れでございますか。。。

や、それにしても。
やたらカッコよい殺陣をご披露したかと思えば、線香切らしてガックリしちゃったり、 なんというか、浮き沈みふり幅広い、
なんて愛しいキャラクターなんだ、この斎藤ってば。
キメ所で痺れさせてくれたり、胸キュンキュンさせてくれたり。。
これでもか、て言う程の、徹底した無口っぷりも最高。 いつもほんの数行ですよ(笑)
あまりに魅力的すぎで、どうしていいかわからないほどでございます。
いや、どうもしなくてイイんだけどさあ。 もう助けてーって程に、たまらん好きだわ斎藤。はぁと。
とにかく今回は殺陣に尽きますなー。 永久保存です。  …っていつも言ってるような。。?
いやあもう、強いったら強すぎる。 すげぇったらスゲエ。 カッチョイイったらカッチョイイ。
もう、ヘタレなんて言わせない!!

と思ったら来週予告でまた羽交い絞め、、、? あれれ〜〜〜(笑)


                                            二〇〇四年 五月十六日放送 
                                           

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